大学ノートの遺言書
90歳の父親が80歳のときに書いた遺言書が
自宅にあったのを、娘が見つけました。
新品の大学ノートに、震える文字がたどたどしいながらも、
まだ認知症になっていない、10年前の父の言葉。
それを目にした子供達・・・。
まだ体は元気だが、認知症になって以来、
父との会話もままならないこの数年間を、この遺言書ノートが
埋めるかのように、父の気持ちが伝わってきます。
「兄弟仲良く、残る母を大切に」と・・・。
この父の思いを、子ども達がしっかりと
受けとめたようです。
元気なうちに、父ともっと話しておけば良かったな・・・とか
行きたがっていた、どこどこに連れていってあげたかった・・・とか
後悔することも多いですね。
今日お会いした家族の方々は、娘さんをはじめ
お子さん達がとても仲良く
父の介護をしていらして、
私も父を思い出して胸が熱くなりました。
たとえ認知症でも、きっと暖かな介護の手を通して
愛情は伝わっていると思う梅雨の午後でした。
来月は父の日。
日頃の感謝の気持ちを言葉で伝えてみてはどうでしょう。
※遺言書は正式な書式を整えなければ、効力がないときもありますので
注意しましょう。