一世帯あたりの平均貯蓄額が1728万円!?
5月12日に総務省が2005年の「家計調査(貯蓄・負債編)」を発表しました。ニュースや新聞でも少し取り上げられていましたね。この統計によれば、2005年平均の1世帯あたりの貯蓄額は平均で1728万円と、2004年平均の1692万円から2.1%の増加になりました。こういった統計が発表されると、「おや?」っと思いませんか?「うちは生活にも困ってないし、平均的な家庭だと思っていたのにそんなに預金ないよ」という方がほとんどだと思います。
じつはこういった統計にはカラクリがあります。
ひとつは日本のお金持ちが平均値を引き上げているためです。例えば1億円の世帯1つと、500万円の貯蓄額を持つ10世帯があるとすれば、11世帯の平均は1363万円となります。大げさな例えですけど、お金持ちの世帯が平均を大きく引き上げてしまうのです。
そしてもう1つのカラクリが貯蓄額の平均を大きく取り上げる一方で、住宅ローンやマイカーローンなどの負債額についてはあまり取り上げられません。今回の調査では1世帯平均で501万円の負債額になっています。そして負債額は、お金持ちになればなるほど少なくなる傾向になっているので、貯蓄が少ない世帯では、貯蓄を上回る負債を抱えているのが実情です。
日本で一番多いサラリーマンの年間平均所得額も以前は増加の一途をたどっていましたが、最近は減少傾向にあります。感覚的に日本でも貧富の差が激しくなってきたんだと思います。ここまで見ると、ようやく「おや?」と思う謎がとけたのではないでしょうか?
皆さんはどう思われますか?