粋なソムリエ
なかなかワインの名前や趣向を気にしない私にとって
高級レストランでワインリストを持ってこられると、
正直、身構えてしまう。
先週、超有名な高級フレンチで食事をする機会があった。
胸の銀に光ったソムリエバッチの方が近づいてきたので、
内心「よくわからないから、何でもいいんだけどなぁ・・・」と
思っていたら、
優しい笑みを浮かべてこう言った
「本日のお料理に合わせて、いくつか候補を揃えてみました。
泡盛でいったら、クース(古酒)の年数が違うような感じでしょうか、
飲み比べて、お口に合うものをお持ちしましょう。」
こちらの不安を受け取りつつ、嫌な気持ちにさせずに
とてもスマートな語り口。
マンネリで仕事をしていると、ついつい身勝手に喋りすぎては
いないだろうか。専門用語だったり早口だったり・・・
上手に相手の気持ちを汲み取り、経営課題や悩みを整理していく
時には相続での家族問題も、相手の心をほぐしながら聞き取っていく作業。
粋なソムリエさんを見て、なんだか初心に返った気がした。
名前や銘柄はよく分からないけれど、美味しい料理とワインをいただき
とても幸せなひとときでした。
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